お客様とお話ししていると「運動しないからストレッチはしない」や「ケガしたくないから運動の前にはするけど」などという声をよく聞きます。
以前別のコラムにも書いたのですが、肩こりや腰痛などいろいろな症状にストレッチは非常に効果的です。
本日はストレッチとは何なのか?どういった人に必要なのか?効果的な方法や習慣づけるコツまで、毎日下半身のストレッチを30分程度続けている私がお話ししたいと思います。
デスクワークだから、運動する前にやったから、強い運動じゃないからなどなど、理由をつけてストレッチを全くしないそこのあなた!
日常生活を送っているだけなのに肉離れや足がつるなど、恥ずかしいことになる前に継続的なストレッチの習慣をつけましょう。
ストレッチとは
ストレッチの起源と種類
ストレッチは古代から中世にかけて、宗教的な儀式や戦闘技術として行われていた運動にまでさかのぼります。
【ストレッチ】という言葉は、1960年頃にアメリカ合衆国で発表されたスポーツ科学の論文中で使われ始め、1970年代後半に概念が広がりました。1975年にボブ・アンダーソンが出版した著書『STRETCHING』が普及を大きく促進したと言われています
筋肉や関節の柔軟性を高めることを目的とした運動で、怪我の予防やリハビリ、疲労回復などの効果があります。
同じ筋の柔軟性を高めるストレッチングにも、いくつか種類があります。
柔軟性や場面に応じて行うストレッチングを選びます。起床後や運動前は動的ストレッチ、就寝前や運動後は静的ストレッチが適しています。
☆動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)
身体を動かして筋肉を刺激しながら関節の可動域を広げ、柔軟性を高めるストレッチで、心拍数や体温を上げるので、運動前に適していて、けがの予防やパフォーマンスの向上に役に立ちます。
☆動的ストレッチ(バリスティックストレッチ)
反動をつけて筋を伸張させる方法で、場合によっては逆に筋肉の緊張が進んでしまう可能性もあります。
ダイナミックストレッチとは違い、勢いをつけて筋肉を動かしていくので、より大きな力が筋肉にかかります。
☆静的ストレッチ(スタティックストレッチ)
反動や弾みをつけずにゆっくりと筋肉を伸ばし、伸展した状態を維持するストレッチです。時間をかけて筋肉の最大可動域をゆっくりと伸ばしていくので、柔軟性のアップや可動域を広げる効果があります。筋肉痛になりにくいのがこのストレッチです。
ストレッチで期待できる効果
けがの予防
運動の前後で行うストレッチは【準備運動】【整理運動】として行います。
運動前のストレッチはウォーミングアップの一環なので、『動的ストレッチ』が向いています。心拍数をあげ、血流をよくして体温を上げながら、関節の可動域を高めていきます。
運動後のストレッチは、『静的ストレッチ』がいいでしょう。緊張が残っている筋肉をリラックスさせます。
運動後のクールダウンでは運動時に収縮と弛緩を繰り返して緊張が残っている筋肉を、体温や心拍数の低下に合わせて時間をかけてゆっくりとゆるめます。
運動前後のストレッチはけがを予防するうえで必要不可欠といえるでしょう。
柔軟性を高める
ストレッチを行うことで、筋肉の柔軟性が高まり、関節の可動域が広がる効果があります。
日常生活で同じ姿勢が続いたり、運動で同じ動作が繰り返されたりすることで、筋肉の柔軟性にかたよりが出てしまいます。
筋肉は骨に付着していて、筋肉が収縮することで骨が動かされ腕や脚を曲げることができますが、筋肉の柔軟性にかたよりが出てしまうと、硬くなった部分は動きが制限されてしまいます。
立位前屈をしたいのに手が地面につかない場合、お尻の筋肉が硬くてできないということが考えられます。
硬くなったお尻の筋肉が関節や骨を引っ張り動きを制限しているのです。
そこでストレッチを行いお尻の筋肉の柔軟性を高めると、関節や骨が引っ張られることなく前屈ができるようになるということです。
柔軟性を高めるというのは、関節の可動域を広げることと同じで、身体中の柔軟性が高くなれば、動きが制限されず、関節の可動域をよくすることが可能なのです。
デスクワークの方の場合上記のように筋肉の柔軟性を高めて関節の可動域を広げておくことが日常生活に支障をきたさないために必要なことと考えられます。
効果的なストレッチの方法
それでは、ストレッチをするうえで気を付けることはどんなことでしょうか?
1.呼吸を止めない
ストレッチを行っている最中は、自然な呼吸を続けます。呼吸を止めると身体は緊張状態になり筋肉が硬くなるため、十分に筋肉を緩めることができなくなってしまいます。また、呼吸を止めることで、血圧が上がるなどの負担がかかります。
ストレッチ中は鼻と口を使って長く呼吸をしながらリラックスした状態で筋肉を伸ばしてみてください。
2.反動をつけない
ストレッチ中は勢いや反動をつけずにストレッチしたい筋肉を少しずつ伸ばしていきます。急激に伸ばすことで、筋断裂などの障害を防ぐために筋紡錘(きんぼうすい)という感覚受容器が働き反射的に筋肉を収縮させてしまうのです。
ですので、反動をつけてストレッチを行うと柔軟性が低くなる恐れがあるのです。
3.痛くなく、気持ちいい程度に伸ばす
目的に応じて、気になる部位を痛みが出ない程度にストレッチしていきます。柔軟性が低い筋肉の場合はストレッチに痛みを伴う場合があります。過度にストレッチをすることで「オーバーストレッチ」状態になり、筋肉を傷めてしまう原因になってしまいます。いた気持ちいい程度で行うと最も効果を得られるといわれています。
のばす時間は最低でも20秒、目安としては10秒から30秒といわれています
ヨガの陰ヨガでは、ひとつのポーズを3分ほどずつ行います。陰ヨガはストレッチ効果が強いので、ストレッチが苦手な方にはお勧めです。
ストレッチでやってはいけないこと
それではここからは、やってはいけないことをご紹介します。
1.ストレッチしている筋肉を意識しすぎない
昔は「ここの筋肉を伸ばしているぞー」と意識することが大切といわれていました。しかし昨今ではそれに限りません。
ストレッチをする際に、意識しすぎてしまうことで、その筋肉が緊張して収縮してしまっては本末転倒です。「ここが伸びているなー」というのが伸ばしたい筋肉かどうかの確認程度でとどめておきましょう。
2.硬い関節をひねってほぐさない
ストレッチでのばすのは、骨と骨についている骨格筋なので、伸ばそうとすると関節の動きがついてきます。そこで、関節をひねってしまうとケガにつながる恐れがあります。
関節には曲げ伸ばしのように屈曲と伸展が得意な関節、ひねることが得意な関節など、様々な形状の関節があります。
無理にひねったりすると最悪の場合脱臼する恐れがあります。痛いと思ったらすぐにポーズから抜けることが大切です。
3.運動前にも静的ストレッチを
以前お客様で「ストレッチしようとしたら背中が痛くなった」という方がいました。デスクワークの方で、当時コロナ禍で自宅でのお仕事で身体が固まってしまったのでストレッチしようと思いYouTubeを開いたそう。動的ストレッチで大きく動かされたカチカチに固まった筋肉は案の定こらえきれずに砕け散ったようでした。
短時間でもあまり動かさずに静的ストレッチを行うように伝えると「準備運動の準備運動が必要なの?」と言われましたがその通りです!
日常的に運動をしていない場合は関節も筋肉もがちがちに固まっています、油をさしてあげる意味でも静的ストレッチを行い、動的ストレッチのフォームを確認してからストレッチをしましょう。
4.運動後のストレッチは立ったポーズから
運動後は体温が高く筋肉の温度も上がっていて伸びやすくなっていてストレッチには最高のタイミングです。緊張して硬くなった筋肉をストレッチなしで放置すると、筋肉がほぐれず関節の可動域が狭くなりその後のパフォーマンスが落ちます。
「じゃぁストレッチすればいいんだ!」と、運動をやり切った解放感から、床に寝そべってストレッチをするのはおススメしません。
運動で上がった心拍数を徐々に落とし、交感神経優位の状態から副交感神経へと切り替え、安静状態にもっていくクールダウンの時間でもある運動後のストレッチは、立ったまま行えるポーズから始め、座位のポーズ、そして横になったポーズという風に行うと、うまく副交感神経への切り替えが行えるでしょう。
ストレッチでダイエット?
ストレッチでは痩せない?
「ストレッチでは痩せない!運動してください!」というトレーナーやセラピストが多くいます。しかし私は、運動だけしてストレッチしないのも人によっては痩せにくくなるだけの場合もあると強くお伝えしています。
筋肉に刺激を与えているのはストレッチも同じ、何もしない人よりは日常的に筋肉を動かしているのです。
運動不足で筋肉が減り代謝が落ちると太りやすくなりますし、冷えやむくみを解消することで基礎代謝を上げ、見た目痩せにもつながります。
皆さんは【乳酸】という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
疲労物質として広く認知されている乳酸ですが、筋肉中のエネルギーを作るときにグリコーゲンという糖が分解されたときに生成される物質で、中和されミトコンドリアによって酸化され、エネルギーとして再利用されるのですが、再利用されるより生成される量が多くなると、体内に蓄積することになるのです。
ストレッチを行い筋肉の伸縮をさせることで、筋肉がポンプの役割を果たし、疲労物質を体外に排出する動きを手伝ってくれるのです。
アウターマッスルを鍛えるだけで、ストレッチもしない場合、表面にある筋肉がモリッと膨らむだけで、脂肪燃焼はあまりしない場合があります。ストレッチをすることで、脂肪成分も筋肉の間に送り込み、消費してもらうことが大切です。
力みやすい人や緊張しやすい人の場合は特にストレッチをすることで、筋肉をほぐしてあげないと、ただ硬い筋肉がつくだけで、逆に疲れやすくなってしまうのです。
ストレッチのダイエット効果を上げるには?
ダイエット効果を高めるには、筋トレや有酸素運動と組み合わせるのがおすすめです。
ストレッチして、筋トレや有酸素運動をしてストレッチをする。それだけで代謝は上がりますし、血行が良くなることで肩こりや首こりの改善にもつながります。
☆反動をつけない、呼吸を止めない
ストレッチの注意点と同じです
☆継続する
何事も継続が大切、運動よりも効果が出るまで時間がかかることをお忘れないよう
☆体を温めたり筋肉を刺激してからストレッチ
お風呂の後やマッサージをしてから行う
☆水分や栄養補給を心がける
日常的に水分不足だと、循環が悪くなり上がる代謝も上がりません、一日1ℓ~1.5ℓの水またはノンカフェインのお茶などをこまめに飲むことも大切です。
☆筋トレや食事管理も取り入れると効果が出やすい
代謝が上がることで、運動をした成果も出やすいですし、吸収もよくなるので、食事にも気を使うといいでしょう。
いままで運動をしていなかった方の場合は運動後すぐに食事をとると吸収率が上がっているので逆に太ってしまったりもします。
運動後、30分はあけてから食事を摂ったほうがいいとされています、お風呂に入り、ストレッチを行うことで、ちょうど30分ほど空くと思います。
ストレッチの方法
初心者向けのストレッチ
それではここからは初心者向けの簡単な静的ストレッチをご紹介しましょう。
これらすべてを実践するだけでも少しは柔軟性が上がるでしょう。
まずは一日10分程度から始めて、なれてきたら少しずつストレッチする部位を増やしていくと全身の柔軟性が上がっていくでしょう。
上でもお伝えしましたが、継続することが大切です。飽きない程度にまずは習慣化することから始めてみてはいかがでしょうか?
まとめ
札幌駅前整体アートカイロは札幌駅徒歩3分の根本改善に向けての「カイロプラクティック整体院」です。
アートカイロ整体院は痛みや症状のある部位だけでなく、カウンセリング・検査の上で全身のバランスを整えるので根本改善・再発防止が目指せます。アクティベーターで神経の流れを活性化する事で、肩こり・頭痛・眼精疲労・腰痛・など慢性的な症状にも効果が期待できます。
様々な症状でお悩みの方、他のお店で改善がみられない方は是歩ご相談ください。
一緒に痛みのない楽しい日常と未来を目指しましょう!
札幌駅前整体アートカイロ
〒060-0807
北海道札幌市北区北7条西4丁目8−3 北口ヨシヤビル10F
TEL 011-299-2919
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このコラムを書いた人
札幌駅のカイロプラクティック整体院・アートカイロ河村 亜弥 (かわむら あや)
整体セラピスト歴6年:マタニティ整体・産後骨盤矯正・一般整体担当メッセージ
札幌のマタニティ・産後骨盤矯正の専門整体のセラピストの河村亜弥です。
私自身は子供を持たないまま40を過ぎましたが、友人の子供たちや、アートカイロに来てくれる子供たちに癒されながら毎日を過ごしております。妊活のお客様が、マタニティになって、産後になっていくのが今の喜びです。まだまだ未熟なところもございますが、札幌の女性たちを笑顔にできるよう、今後もコラムを展開していきます。
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札幌駅前整体アートカイロでは「皆様の笑顔に寄り添える整体院」をモットーにしております。
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