外傷に貼る湿布が内臓にもたらすこと

外傷に貼る湿布が内臓にもたらすこと

今回はお客様と話していてもよく出るお話。≪湿布薬≫についてお話いたします。
コラムを書くにあたって、いろいろネットサーフィンをしたり、お客様とのお話を思い出したり、皆さんが興味がありそうなネタを探すのですが。
当店のような整体店やカイロプラクティックに来るお客様には、「とりあえずつらいから湿布貼ってた」という方が多くいらっしゃいます。しかし、湿布薬というだけあって、薬なのを深く考えずに貼り続けたり、人からもらったり、服用しないのでちょっと甘く見ている湿布薬の怖さを詳しくお話していこうと思います。

湿布薬の種類と成分

外傷に有効な湿布薬

湿布薬

本来湿布薬とは、皮膚への傷がない炎症を伴う外傷に使用する医薬品ですが、どのような種類があるのでしょうか?

※テープ剤
薄くて伸縮性がある布地に薬剤を塗った湿布薬で、テープ剤は粘着性が強くはがれにくいため、膝や肘などの関節部分の外傷への使用に適しています

※パップ剤
布地に水分を含む軟膏が塗布されているため厚みがあります。粘着性が弱いため、皮膚刺激が弱く、保湿効果があるためかぶれにくいです

内出血を伴う外傷の場合は湿布薬では痛み止めにしかならないので、湿布を貼るより、直接氷のうなどで冷やして血管を収縮させる方が有効だといわれています。
では次からは、おなじみの冷湿布と温湿布の違いについてお話しします。

冷湿布とは

冷湿布とは?当店でお話をしている時によく出るのはこちらの冷湿布です。
冷湿布は捻挫や打撲などの急性の痛みや炎症がある際に使われる清涼感(メントールなど)を配合した湿布で、炎症部の熱を下げ痛みを緩和します。鎮痛成分である【インドメタシン】や【ケトプロフェン】は消炎鎮痛作用があります。

冷湿布の効果としては
冷却効果:メントールなどの成分により、冷たさを感じ、熱を奪うことで炎症や痛みを和らげます。
急性期の痛み:打撲、捻挫、肉離れ、ぎっくり腰など急な炎症に有効です。
炎症、腫れ、熱感:患部が赤くはれて熱を持っているときに使うと有効です。

当店のお客様は「とりあえず痛いから貼った」「冷たいと痛みがましになるから」などで冷湿布を貼っている方が多いんです。
ただし、上記でお話しした通り、冷湿布は炎症を伴う急性期の痛みに効果があるものなので、家にたまたまあった家族が病院でもらってきた冷湿布を使用するというのはおススメしていません。


温湿布とは

では反対に温湿布とはどんなものでしょうか?
多くはトウガラシ成分であるカプサイシンなどを配合して肌に貼ることで温かさを感じ、血行を促進させ筋肉の緊張や慢性的な肩こり、腰痛を和らげることを目的とした湿布です。
皮膚の感覚に作用するものなので、実際に患部を温めるわけではないですが、血行が良くなることで、鎮痛効果が期待できます。

温湿布の効果としては
血行促進と温熱感:トウガラシ成分などが配合されていて患部の血流を促進することで温かく感じ痛みを和らげます。
慢性的な痛み:慢性的な肩こり、腰痛、神経痛など患部が冷たく硬くなっている状態に有効です。

温湿布は患部を物理的に温めるわけではなく、感覚神経への刺激によって温かく感じさせるものなので、使い捨てカイロを貼るのとは違います。
カプサイシンは刺激が強いので、皮膚が弱い方や、貼り続けることで皮膚が荒れてしまう場合があるので使い過ぎには注意が必要です。
最近は湿布よりも電子レンジで温めて使用するようなカイロやアンカのような商品が出ています。
ゆっくりと温めてくれるので、急激に温めると気持ち悪くなったり、痛みが出てしまう方にはこちらの方がおすすめです。

湿布薬の副作用

湿布薬の主な副作用

胃潰瘍

湿布薬の種類についてお話ししましたが、ここからはその湿布薬の副作用についてお話いたしましょう。

かぶれ(接触皮膚炎)
貼った場所にあかみ、かゆみ、ひりひり感、皮膚のただれなどがあらわれます。
特に薬剤が皮膚に合わない、指定された時間以上貼り続けると、起こりやすくなります。
温湿布の項でもお話ししましたが、皮膚が弱い場合は指定された時間以下の使用でも皮膚が荒れる場合があります。

光線過敏症
ケトプロフェン(モーラスなど)という成分の湿布薬で起こることがあります。
湿布をはがした後も成分が残っている状態の場合、紫外線に当たると水ぶくれやかぶれ(光線過敏症)を引き起こします。
湿布をはがした後も、貼り付け部には日焼け対策が必要です。

湿布薬は皮膚から薬の成分を取り込んでいるので、表皮への副作用が出ることが多くあります。
薬の成分を皮膚から取り込んでいるので、病院から処方された湿布薬を家族が使ったりすることは控えた方がいいのです。


湿布薬の内臓への副作用

では、タイトルでもお話している湿布薬の内臓への副作用についてお話していきます。

湿布薬を大量に使用したり、長時間貼ったりすると、成分が体内に過剰に吸収され内服薬と同様の副作用が現れることがあります。
実は湿布薬を2枚貼ることで、痛み止めの薬を1錠飲んだのと同様の効果があるそうです。
今回このコラムを書くことにしたのは、ある記事を見つけたからでした。

【湿布の貼りすぎで血を吐いた】

ある高齢女性の方が、胃潰瘍を繰り返していて病院を受診した際、背中に7枚もの湿布薬が貼っていたそうで、医師が確認すると、半年間常にその状態だったそうです。
錠剤を大量に摂取するのと同様、用法・用量を守らないと、最悪の場合、命の危険がありますし、湿布薬に使用されている鎮痛成分の【インドメタシン】や【ケトプロフェン】は消化管からの出血、胃の不快感、胃の不調、ぜんそく発作の誘発なども副作用として報告されているのです。
腎不全になって透析が必要になることもあったりと、湿布薬はただ冷やしたり、温めたりするだけのものではないということをしっかり認知したほうがいいでしょう。

外傷への正しい湿布薬の使い方

では湿布薬を使うための注意事項とはどんなものでしょうか?

☆位置をずらす
かぶれを防ぐために同じ場所には連続で貼らず少しずつずらす

☆適切な方向で貼る
関節など、動きのある場所に貼る場合は、貼る方向の調節や切込みを入れるなどして工夫が必要で、薬面が患部にしっかり密着するように貼る

☆温湿布と冷湿布をしっかりと使い分ける
消炎鎮痛のために使用するものなので、使用感で使い分けることが大切ですが、炎症しているところに温湿布を貼ったり、冷えて固まっているところに冷湿布を貼ったりすることで反対に悪化してしまうこともあるので注意が必要です。

☆使用時間を守る
製品のパッケージに記載された用法・用量を守り、貼り替えのの目安時間(6~12時間程度)で貼り替えをします。
長時間の使用はかぶれの原因になります。

そして一番重要なのが、3~4日貼り続けても痛みが改善しない場合は自己判断で湿布をつかい続けずに医療機関を受診しましょう。
悪化するまで湿布を使い続けたり、たくさん使用すると、前項でお話ししたように、内臓への副作用に苦しむ可能性もあるでしょう。

市販の湿布薬について

市販の湿布薬の成分

市販の湿布薬

市販の湿布薬には種類がたくさんありますが、効き目が強いもの、授乳中や妊娠中、小人には使用できない成分のものなどもあるので、その点はしっかりと確認してから購入、使用しましょう。

【ロキソプロフェンナトリウム】
鎮痛、抗炎症、解熱作用を持つ非ステロイド系抗炎症薬です
炎症を引き起こすプロスタグランジンの生成を抑えることで効果を発揮します。≪ロキソニン≫が主成分です

注意点
他の薬との併用を避ける
アレルギーや喘息の既往歴がある人は使用できない場合がある
目の周囲、粘膜、湿疹、傷口には使用できない
長期の連用は控える
15歳未満の小人や、妊娠中、授乳中の使用は避けるべき成分です

【ジクロフェナクナトリウム】
鎮痛、抗炎症、解熱作用を持つ非ステロイド系抗炎症薬です。
こちらもプロスタグランジンの生成を抑える成分で、≪ジクロフェナクナトリウム≫が主成分です

注意点
他の消炎鎮痛剤との併用は避ける
ショック、消化管潰瘍、血液異常などの副作用があるので、必ず医師や薬剤師の指示に従う
15歳未満の小人には副作用が報告されていて、授乳中、妊娠中も禁忌とされている成分です。

【フェルビナク】
鎮痛、抗炎症、解熱作用を持つ非ステロイド系抗炎症薬です。
こちらもプロスタグランジンの生成を抑える成分で≪フェルビナク≫が主成分です。

注意点
傷口、目、粘膜には使用できない
塗るタイプの場合、薬を塗った後通気性の悪いもので覆わない
かゆみ、発疹、皮膚炎などが報告されています
以前に薬でアレルギーを起こしたことがある方、喘息がある方などは使用前に必ず医師に相談する
こちらも15歳未満の使用と妊娠後期(出産予定日12週間以内)は禁止とされていますが、授乳中や妊娠初期や中期の使用は注意が必要ですが可能とされています。


妊婦や授乳中も使える湿布薬

妊婦さんや授乳中のママなどによく聞かれるのが「使える湿布はありますか?」ということなんですが。
サリチル酸メチルやサリチル酸グリコールを主成分とする【サロンパス】【サロンシップ】などは妊婦さんの使用が推奨されています。
ただし、使用前に必ず医師や薬剤師に相談して用法容量を守る必要があります。

そもそも、妊娠中や授乳中はママの肌が敏感になっているので、かぶれを起こす危険性が高いので、できれば貼らないという対処法がおすすめです。

蒸しタオルやマッサージ、保冷材やマタニティヨガやストレッチなどで、血行を良くして、慢性的な痛みが出ないように気を付けていきましょう。
それでもよくならない場合は、当店のようなマタニティ整体や産後整体を探していってみるのがおすすめです。
産後整体には、骨盤矯正以外はオプションで料金が加算されていくようなお店もあるので、探すのにも注意が必要です。

まとめ

札幌駅前整体アートカイロは札幌駅徒歩3分の根本改善に向けての「カイロプラクティック整体院」です。
アートカイロ整体院は痛みや症状のある部位だけでなく、カウンセリング・検査の上で全身のバランスを整えるので根本改善・再発防止が目指せます。アクティベーターで神経の流れを活性化する事で、肩こり・頭痛・眼精疲労・腰痛・など慢性的な症状にも効果が期待できます。
様々な症状でお悩みの方、他のお店で改善がみられない方は是歩ご相談ください。
一緒に痛みのない楽しい日常と未来を目指しましょう!
札幌駅前整体アートカイロ
〒060-0807
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TEL 011-299-2919

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このコラムを書いた人

札幌駅のカイロプラクティック整体院・アートカイロ河村 亜弥 (かわむら あや)

整体セラピスト歴6年:マタニティ整体・産後骨盤矯正・一般整体担当メッセージ

札幌のマタニティ・産後骨盤矯正の専門整体のセラピストの河村亜弥です。
私自身は子供を持たないまま40を過ぎましたが、友人の子供たちや、アートカイロに来てくれる子供たちに癒されながら毎日を過ごしております。妊活のお客様が、マタニティになって、産後になっていくのが今の喜びです。まだまだ未熟なところもございますが、札幌の女性たちを笑顔にできるよう、今後もコラムを展開していきます。
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